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2013年1月13日日曜日

2013年、始動!!

年が明けて早13日ではありますが、なにはともあれ新年明けましておめでとうございます。

ただいまアメリカ西海岸時間1月12日21時46分(日本標準時は13日14時46分)。ロサンゼルス国際空港(LAX)のデルタ航空スカイクラブラウンジにおります。1月13日羽田国際空港(HND)0時30分定刻発のDELTA636便でLAXに降り立ったのが12日17時07分。日付変更線を越える太平洋航路東行きはジェット機以前では考えられなかった、時計の針が大きく逆戻りするタイムトラベルが楽しめる。

真夜中にHNDを発って前日の夕方に着く。今回の目的地はNAIAS(North American International Auto Show 北米国際自動車ショー)が行われるデトロイト。DTW(デトロイトメトロポリタン空港)へはこの後真っ直ぐに飛んで行くわけではなくて、MEM(メンフィス)で3時間21分のレイオーバーの後に13日13時30分に到着の予定となっている。

LAXでのレイオーバーは実に8時間余。まずはシャワーを浴びてから、ラウンジで飲み食いPCのキーボード叩きながら時間旅行についてあれこれ考えている。

今回のデトロイトNAIASは、ミレニアムの2000年から連続して14回の皆勤賞。継続は力かどうか判断いたしかねるが、ここまで来たら続ける以外に途はないだろう。

高度経済成長の絶頂期(1970年)に運転免許を取得し、交通戦争・排ガス公害、第一次オイルショック、日本版マスキー法、永遠の成長が信じられた1980年代の円高不況から一転してのバブル経済、バブル崩壊の混乱とポストバブルのホープレス社会、ITバブルとその崩壊、米国の金融工学がもたらした繁栄からリーマンショック・GM/クライスラーの倒産、中国の台頭に東日本大震災と超円高……。免許取得から43年、フリーランスライター専業となって35年、様々の紆余曲折に直面してきた。

この20年の沈む一方のデフレ不況の中で、常に変わらないといけないと言い続けてきた。具体的な行動が伴わない苛立ちを覚えつつ、我が道を貫こうとやってきた。まだ諦めるわけには行かない。少しでもいいから理想に近づく努力だけは惜しみたくない。この15年というもの、NAIASを見続けてきて浮沈という誰にでも訪れるだろう変化について学んだ。

ここ数年の中国の台頭は、明らかに世界の勢力図を大きく変えるインパクトのあるものだが、市場としての公平性、歴史の上に立つ社会的な安定感ということではアメリカに及ぶ国はない。クルマについて言えば断然そうだろう。

アメリカで販売されている北米市場専用の日本車の存在を、日本のメディアは知ろうとしない。年を追うごとに縮小傾向にある日本市場しか見ずに、海外と国内は別と必要以上に地元市場を特別視する。結果はガラパゴス状態として表面化しつつある。

メディアの遅れ、不見識がその最大の原因であることは疑いようもない。そのほうがメディアにとっても楽であり、必要以上に密接に結びついてしまった行政の側にも責任が及ばないように世の中を仕組むという意味でメリットがある。

メディアが権力とくっついてどうする?政府発表に象徴される発表報道で自らリスクを負わないことに慣れ、皆が揃って間違う方向に突き進む。その行動パターンは70年前の戦時体制とほとんど変わらない。そんなこといつまでも許していちゃ駄目だ。

とにかく変える。3年前の民主党政権樹立は多大なコストを払う結果になったが、それもやってみて分かった話。やらなかったら何も変わらず、もっとおかしなことになっていた可能性のほうが高い。

まだまだ細々と高い授業料を払う必要が出てきそうだが、せめて努力を惜しまない気概だけは保ち続けよう。

本ブログ伏木悦郎のDRIVING JOURNALは、まぐまぐ!のメルマガ『クルマの心』との連動を柱に個人による情報発信が可能な時代のコミュニケーションツールとして機能するよう日々改良を加えて行こうと思う。FACEBOOKやtwitter、youtubeなどとの連動も図りながら、フリーランスのジャーナリストが経済的に自立することで偏りのないメディアとなることを目的にする。

力及ばず…に終わるかもしれないが、とにかくやるだけやってみます。

まぐまぐ!メルマガ『クルマの心』でずっと前からそうしようとしていてできなかった画像や動画を絡めた展開。これを契機に始めたいと思います。

デトロイトショー取材スケジュールに入ると時間がなくなりそうですが、まあ帰りの空路とレイオーバーの時間でなんとかなるでしょう。

デザインは南カリフォルニアのCALTY、開発はミシガン州Ann Arbor生産はケンタッキー。すべてアメリカで完結する北米におけるトヨタブランドのフラッグシップアバロン・ハイブリッドは、エクステリア/インテリアデザイン、スタイリング、2.5ℓ横置きFFベースのTHS-Ⅱというトヨタの虎の子で良き時代のアメ車の雰囲気を漂わす。おそらく日本への展開を考える以前に中国への導入が事前に検討されていた。そういう推測があながち嘘にならない現実的な対応。

一方、アコード(EX-L)3.5ℓV6モデルは、LAX空港のパーキングで引き取ってLAダウンタウンの宿までの20㎞余りのドライブでこんなに良くなっていたの? その洗練された走りに驚きを禁じ得なかった。ピックアップしたのが夜間ということもあり、スタイリングについてはノーチェック。翌朝まじまじと見ると、やはりデザイン、スタイリングがホンダに残された最大の課題だと確信した。Hマークが付かないとノーブランドになりかねない。そういう万人受け狙いの危うさからいかに脱却するか。ホンダの夜明けはそろそろということを肌で感じさせた一台。それがアメリカ専用(現時点)モデルであるという点に世界のホンダのむずかしさ











2012年もっとも衝撃を受けた一台。TESLAmodelSはモーターショー取材等で存在は確認していた。それまでのロードスターのようにロータスエリーゼのボディを利用したコンバージョンではなく、専用プラットフォームを興し、リアアクスル直後に置かれたドライブトレイン(モーター、ギアボックス、インバーターがモジュール構造で一体化されている)で後輪を駆動する2WD。

前後アクスルの間に収められたバッテリーパックはロードスター同様に丸型ドライバッテリーを7000個以上詰め込んだテスラー流。リチウムイオン2次バッテリーは、40kwh、から60、85kwh、85kwhパフォーマンスと4タイプが設定されていて、バッテリーの容量によって航続距離(下から250、375、500㎞)や加速性能(85kwhパフォーマンスの0→100㎞/hは4.6秒、最高速度212㎞/h)が差別化され、価格もベースモデルとトップモデルでは2倍近い差が生れる。

それはともかくサンタモニカで行われた試乗会での印象は痛快そのものであり、クルマへのアクセスに始まってシステム起動、実際の走りの質の高さ、内燃エンジン車では経験できない静かで力強い加速性能に心底驚かされた。

省スペース性に優れたプラットフォームの上に設計デザインの自由度が高いアルミ製ボディを被せる。そのスタイリング面での可能性の高さ、乗れば分かるではなくて、見るとちょっと乗りたくなるスタイリングの良さ。じっくり走り込むきちんとした試乗では粗が出るかもしれないが、現状でも手を出したくなる商品性の高さは魅力。今一番自分のモノにいたいクルマの最右翼。テスラ・モデルSはこの夏過ぎにもまずは左ハンドルから、冬には右ハンドルを用意して販売されることが決まっている。すでに予約も始まっている。クルマらしいクルマの形をした未来的な乗り物。EVの明日を切り開くパワーを感じさせる一台。